SSRCでアップサンプリングする

 これまでFUSEとWaveUpConverterと使ってきたが、今回はまぼろしの?Shibatch Sampling Rate Converter(SSRC)を使ってアップサンプリングをしてみよう。このSSRCは著名な研究者でもある柴田氏のツールで、検索すると欧米で高い評価を得ている。使ってみた感想だが、まずなによりも速い。速すぎるといってもいいだろう。あっという間に終る。
 さっそくだがまずは次のコマンドで16bit44.1khzのソースを、24bit176.4khzのディザなし、ディザタイプ2あり、ディザタイプ3ありの3つにアップサンプリングしてみた。

 ssrc_hp.exe --bits 24 --rate 176400 --dither 0 --twopass <変換元ファイル> <変換後ファイル>
 ssrc_hp.exe --bits 24 --rate 176400 --dither 2 --twopass <変換元ファイル> <変換後ファイル>
 ssrc_hp.exe --bits 24 --rate 176400 --dither 3 --twopass <変換元ファイル> <変換後ファイル>

下がその結果だが、このサンプル表示上違いを確認することができなかった。

 そこでWavpackロスレスエンコードをかけるとディザなしとディザありでは若干の、この場合は1kほどの違いがでていることがわかる。目では確認できなかったがなにかしらの違いが出ているのだろう。ディザのタイプ2と3の違いはサイズレベルではなかった。

 さてFUSEの結果(左)とSSRC(右)を比較してみたのが下のものである。FUSEに比べてレンジの拡大が少ないことに気付く。この点はWaveLabのSRCの結果に近い。またそのためだろうか、いくつかの点でもアップサンプリング後の波形に違いがあることがわかる。

 このSSRCは欧米で広く使われているようでMac OS版が開発されていたり、WaveUpConverterのようにGUIラッパーが作られていたりなど、最古参のツールながら現在もまだまだ人気があるようである。
 アップサンプリングも調べてみるといろいろあって、他にもまだ2つばかし見つけているが、それぞれ違いがあって作者の想いがつまったものばかりなので、オーディオ機器のカタログを楽しむようにいろいろ調べてみて、そしてなによりも実際に試して楽しんでいきたい。
 ただ実際的なところでいうとソースにノイズが多いものをアップサンプリングするなら、FUSEよりも増幅されないSSRCがいいだろう。ノイズがほとんどなく、弱い音も楽しむならFUSEがいいだろう。