NHK衛星アナログ放送Bモードの番組を取り込む

 個人的にライブラリとしてCDとほぼ同じ割合を占めているものがある。それはNHK衛星”アナログ”放送のBモードの番組である(”デジタル”ではないのに注意)。番組欄をみると小さくBという文字がある番組である。
 通常の番組はAモードで放送されているが、音楽番組で使われるBモードでの音声は、なんとDATと同じスペックの16bit48khzのリニアPCMで届けられている。このモードは主にNHKの番組「クラシック倶楽部」で使われていて、平日午前の11時前後から約1時間、深夜などに放送される「クラシック ロイヤル シート」では約3時間放送されている。 長年この番組の録画に役立っているのが東芝のRD-X4である。この機器では画質と音質の取り込みレベルが選択できるが、なんといっても音声でL-PCMが指定できるのがうれしい。
 Bモードでは必ずL-PCMを指定する。これをDVDにそのまま、エンコードなしで焼いてパソコンにとりこみDVD2AVIでレート変換なく音声を分離してWAVファイルを取り出す。
 さて分離したあとだが、せっかくなので「aviutl」+「Divx」でaviファイルを作成している。もちろんこのときのエンコードは音声は再圧縮はしないを指定する。リニアPCM16bit48khzのままなので音声領域を大分使うが、divxは強力なので約55分の番組、DVD上は2.2GBを使用する番組が、920MB程度に収まる。wavはアップサンプリングをした後は消してしまっても、後日何らかの理由で再度アップサンプリングしたければこのaviファイルからオリジナルのリニアPCMを抽出してwavファイルを作成できる。

 ところでこのBモードであるが、衛星”デジタル”放送では番組欄にBとあっても、その音声はここでいう16bit48khzのリニアPCMではなく、圧縮音声であるので注意したい。比較をするとわかるが、聴いて感動できるのは衛星”アナログ”放送のBモードの方である。この衛星アナログ放送は2011年にはなくなる見込みだが、まったくもって残念である。
 またデジタル中心の体制のためか番組欄にBS2 5.1サラウンドとある場合も増えてきた。特にNHKホールでの収録番組に多い。
 これについてなんだ?5.1サラウンドが可能なAモード10bit/14bit32khzになってしまったのか?とNHKに問い合わせたところ回答がきたので紹介しておく。一応これによるとAモードではなくBモードであるとのことで安心だが、実はまだしっくりきていない。

音声担当者に確認してみました。現在5.1chで制作された番組は、地上、衛星両方ともに、デジタル放送では、5.1chで、アナログ放送ではステレオで放送されることになっています。
よって、アナログ衛星第2の場合はBモードステレオで放送されます。N響のホームページの表記の仕方が少しわかりにくいかもしれませんが、BS2 5.1サラウンドというのは、デジタルBS2では5.1サラウンドで、アナログBS2ではBモードステレオで放送されるということです。
以上、ご参考いただければ幸いです。
今後とも、NHKをご支援いただけますようお願いいたします。
お便りありがとうございました。


 そもそもこの問い合わせをしたのは、数年前あるとき録画しておいたNHKホールでのN響の演奏を聞いていたら、なにかいつもと音が違うなーと感じていたところ、ちょうどその日から番組表記が変わっていることに気付いたからであった。なにかしっくりこないのは、Bモードにしても録音過程の違い、5.1chのソースを2chに落とすミキシングの過程が入ったため、定位感の違いと今は理解している。