Creative E-MU 0404 パソコンでもいい音が鳴る


 ”パソコンで音楽を聴くなんてあほらし”との考えを改めてくれたサウンドカード。あんなノイズと振動の渦でいい音が出るわけがないと音楽は絶対にピュアオーディオ機器で聴いていたが、これ以降すこしずつパソコンにシフトすることになった。
 そもそもこの「E-MU 0404」は「Creative Professional Proteus X」の一部で、古くはMacの漢字Talk7以来10年以上使っていたシーケンスソフトCubaseの新バージョンのお試しとして買ったわけだが、バンドルされていたソフトウェア音源「Proteus X」の音がやけにいい。なんだこれはとおもったのがはじまりであった。
 スペック上は32bitのE-DSPチップ、24bit/192khz、ASIO 2.0サポートと、当時としても申しぶんないものであったが、ノイズ対策が秀逸で耳をすましても十分に答えてくれる音だった。シンセサイザから直接聴いている感触で、この電磁嵐のPCでもそれに応じたノイズ対策をすれば結果は出るのかとこれまでの思い込みを改めた。
 その後おもったのはじゃあこれでソフト音源ではなく、CDを聴くとどうなるか?ということで試したらやっぱりいい。これまでのアナログ、ピュアオーディオ第一主義が崩壊した。これまで100万円以上ピュアオーディオ機器には使ってきたが、それに対してなんとわずかの費用でこれほどの効果がでるのかと、デジタルの世界にも興味をもった。

 アナログ入出力がRCAではなくフォーン端子など、あくまでもコンシュマー向けの仕様ではないが、付属のソフトウェアミキサーはおもしろかった。入力やASIO出力をマウスでクリックしてパッチして独自の入出力をつくることができた。
 よくやったのが購入したDRM付きのダウンロード音楽のリッピング。当時のDRMはやけにしばりが強くでその不便さにへきへきしていたが、このミキサで出力を内部的にループバックしてPCMで録音させてソースとなるwavファイルを作成して、あとはこれをベースにノートパソコンに入れたり楽しむことができた。