アップサンプリング後の周波数解析の比較

 Upconvで高域補間をみせられると、他のアップサンプリングツールではどうなっているのだろうかと興味がでてきた。そこで同じ24bit48khzの音源をそれぞれ24bit192kHzにアプコン後、同じ時点でWaveSpectraで表示してみることにする。

1 Upconv
 まずはきっかけとなったUpconvから。24kHz以降で補間がされている。(オレンジの線は前の投稿で使用している画像を流用しているため)

2 SSRC
 24kHzですぱっとおわっている。あるいみ美しい。

3 FUSE
 ちらも24khzですぱっと...といいたいところだが、高域の部分で音量的にもやはごみレベルだが観測がされる。FUSEがかけるうすいディザによる倍音だろう。また192kHzの半分の96kHzで異常な倍音が観測される。フーリエ解析時の問題か、FUSE固有の問題か。他アップサンプリングツールの結果では観測されないことからFUSEによる倍音(歪)かもしれない。

4 r8brain
 こちらも高域の部分で観測できる。r8brainもディザをうすくかけるが、FUSEよりはギスギス感を感じることが多い。ディザがより強いのだろう。

5 WaveUpConverter
 ディザなし指定のもの、こちらは24khzできれているが...

 ディザありにすると高域にどかっとでてくる。WaveUpConverterのディザは最強だ!?。ディザの目的でもある倍音付加、おもしろくもなるしギスギス感にもなる原因は、この人間には聴こえないはずの高域による可能性があるのではないだろうか。いろいろな帯域とあわせて聴こえる(というか前認知的感覚)ものではないだろうか。

 Upconvの結果と重ねたもの。推測に基づく高域補間よりもディザによる(結果としての)補間が強い。

6 リアルな24bit192khz録音の音源
 で、最後にとどめをさされるのがアップサンプリングではない、24bit192khz録音のもの。高域のダイナミックス性、レベルといいぜんぜん違う。しかもギスギス感もなぜかない。やっぱりかなわない...実際のものをみることでなにかアップサンプリングの手法に活かせないだろうか...。

 (ただ1点気になるのが、48khz、96khz周辺でのふくらみである。それぞれ24khzの倍数だけに、一応音源は24bit192khz録音とあったが、歪、録音機器の特性の可能性もある。)