がんばれNHK クラシック倶楽部サイトが劣化した件

 今月からNHKのクラシック倶楽部のサイトがリニューアルしたが、どうやったらこうなるのかわからないほどひどいページになった。他の番組と同じシステムを使おうというアイデアだろうが、放送曜日と時間が決まっている番組でこれを使ってはだめ。たとえ設計時にこれはだめだと気付く人がいなくても、ユーザビリティテストをすればすぐにだめだとわかるはずだ。つまりテストをしていないのだろう。
 以前の番組ページは、よく使われるカレンダー形式で、今月の番組が1画面で、そして来月の番組も、先月の番組は1画面1クリックで表示されるシンプルながら番組の放送スケジュールに適したインターフェイスであった。
 しかし、今月から縦長スクロールでみせるというインターフェイスになった。最後の番組まで15画面以上縦にスクロールしなければならず、カレンダーのように週単位、曜日単位の切り口で番組をみることができなくなった。一人の視聴者として、また仕事柄このような税金の無駄使いにはいつもながらがっかりさせられる。
 まあ文句だけいうのはよくないのでご意見機能を使って、メールをしてみた。サイトの入力フォームから送信するしくみで、内容をメモしておかなかったので正確ではないがだいたい次のようなことを書いてみた。
 まずだめもとで「以前のようにカレンダー形式でみれる方法はあるか」。システムの都合という理由で却下だろうが、これは決して”慣れているので以前のがいい”というものではない。番組の放送形態に今回の新しいインターフェイスは”構造上適さない”だけである。
 次に「演奏内容の収録日、もしくは再放送か否かを表示してほしい」。これは重要である。たとえどんなに優れたアーティストであって、演奏する日によって名演奏もあれば、そうでない日もある。またアーティストによっては毎年のように来日して、同じような得意曲目を演奏するわけなので、きちんと表示しないといけない。
 またこれはNHKにとっても重要である。演奏の記録は10年、20年たつと価値がどんどん高まる。NHKがコンテンツをビジネスとして扱いはじめたのなら、こういった基本情報はきちんと管理して掲載しておくべきである。ビジネスチャンスにつながる不可欠な情報である。
 そして最後に意見したのが「番組の放送モードの違いを表示してほしい」。これはBモードなのかAモードなのか、5.1サラウンドなのかといった放送技術の情報ではあるが、クラシック倶楽部の価値をもたらしている情報である。また先のようにコンテンツの価値を左右する情報としても大事である。データベース化するならしっかり記録しておくべきである。
 さて実はこの意見は数年前にもメールしたことがあった。その時は採用してページを改善してくれた経緯があった。なぜまた元に戻るかというとおもいつつ以上の3点をフォームで送ったのだが...
 他にも多数の意見が寄せられたのかもしれない。数日後には早速対応がされ改善がされた。収録日や放送モードの表記がついたことがわかるだろう。ただ再来週分からであり、これまでの放送分は対応されていない。データベースコミットの都合上というのがだいたいわかるのだが...
 いずれにせよ地デジに代わってしまう2011年7月までは受信料を払う価値はある。それ以降は見いだせないことは変わらない。リニアPCM放送がはじまるのなら別だが。だからがんばれNHK