明るく、たんたんと知らせてほしい...

4/23 当記事で記しました問題解決がアナウンスされています。記事

 さてIZO(アイジオ)の新しいUSB-DAC、iHA-21を評価する機会があった。梱包はRAL-24192UT1とは異なりしっかりとした作りで好感が持てる。しかし開封するといきなり強いタバコの匂いが鼻をつく。精密機器でこれはだめである。不安が一瞬よぎったが説明書のとおりパソコンに接続、USB-AUDIO2.0ドライバのインストールを行う。付属のUSBケーブルはノイズ対策がされた形状をしていた。
 さて説明書によるエージングが必須であり、占めて150時間が完了のめどとなっている。しかし試聴を開始するとすぐわかるのが音の力強さである。電源を変えたときの印象に似ていて、実際これまでのUSB-DACに比べるとしっかりしているのだろう。ダイナミックレンジの広さもすぐにわかる。
 いいねーと感動に似たものを覚えたのは、残念ながらここまである。製品ページでしっかりとうたっていた44.1KHz系のクロックジェネレータによる176.4KHzの音源が再生されないのである。他のUSB-DACで長時間、各種音源を試聴した際に確認できるプツプツが聞こえるとか、途切れるとかいうレベルではなく。まったく聞こえない。
 他の音源でも試して改善されず、忙しかったこともありしばらく放っておいたのだが、最近、何気なく再度製品ページを見ると、176.4KHzの表記が消えていた。そして現時点では仕様変更のお知らせもない。前の記事で「まずしっかりUSB入力で176.4KHzの対応を明記してある」と書いた手前、その根拠を示す必要があるのだが、たまたまその記事を書いたときの製品ページのスナップショットをとっておいたので、現在の製品ページとの比較を掲載しておく。記事を見て購入されてこの問題に遭遇された方、また連絡をくださった方には本当申し訳なくおもうが、どうぞご了承いただきたい。また現時点では、ダウンロードできる説明書PDFではまだ176.4KHzの記述が残っているので、必要なかたは確認していただきたい。
 ちなみにその前の記事で「ぜひハイサンプリングレートの音源で、長時間にわたってテストしてから出荷してほしい」と書いていたが、長時間ところか、再生テストさえもしていないのだろう。残念である。また、別の記事では「ぜひ明るく、たんたんと知らせてほしい」とも書いていたが、理由は初期不良でもなんでもいいから、まずは仕様変更になったことをニュースリリースで知らせるべきである。製品発表時から発売後しばらくまでアナウンスされていた仕様を信じて買った人は、返品のしようがないではないか。