ハイサンプリングレート対応USB-DACの光と影 その2

 前に少し書いたが、「なんでなんだろう?」この9か月間、USB-DACのハイレゾ音源でのテストをしながらずっとこの言葉を繰り返していた。

 当初はWindows7でビットパーフェクトで176.4KHzを鳴らしたい!がこのUSB-DAC探しの目的であった。昨年末からこの仕様を満たしている”と主張する”製品が出始め、これで解決とおもいきや、予想もしなかった問題に遭遇しはじめた。再生問題である。

 ハイサンプリングレート音源による、長時間の試聴で起きる再生中のノイズ、ポンピング、パンニング、そして再生切断。メーカー、製品を変えても遭遇する似たような問題。「たかがレートが2倍になっただけではないか。チップを変えるだけじゃないのか。USB AUDIO2.0があるじゃないか。アシンクロナス転送は?映像ではもっと大量のデータを扱っているじゃないか?」

 問題に悩まされつつ自分なりに原因を見つけようと、USB AUDIO2.0の仕様書をみたりしたが、けっきょく実際の試聴テストが欠けているという基本的な問題が根底にあるようだ。チップ、回路、ドライバ全て対応、設計上は問題ない。で製品化してしまっている感もある。「他のアプリケーションが動作している場合はそれを終了させてください」というWindows95時代のサポートの回答には唖然とした。それはもやはパソコンではなく、PCオーディオではない。

 そして長い間さまよったあげく、自前で研究、テスト、開発、評価を一貫して行っているベンダーはないか?と探し始めると、ドイツの方から青い目をした赤ちゃんがやってきたのである...